偽物は、誰だ?
5点中5点
本作のタイトルとなった偽物語とはどういう意味でつけたのか興味津々だった。
あららぎ君やひたぎさんが貝木を偽物と指して言っていたが、実のところタイトルになった偽物はファイヤーシスターズの事である。
あららぎ君は怪奇に近づこうとする姉妹に、心配する・怒る・喧嘩する。そして、彼女たちの正義を偽物だといい、なぜなら強くなければ正義にはなれないと諭す。そう、正義のヒーロー&ヒロインが弱くて悪に負けてしまっては話が成り立たなくなるからだ。
しかしながら、偽物と姉妹をいいつつ、こうも言っている。悪いと入っていない。そう、偽物であってもいずれ本物の力をつけたとき正義となるのである。また、その正義が必ずしも正しいとは限らないが。強さとはそういうことだとアララギ君は妹君にフルボッコにされながらも体を張ってメッセージを伝えられた。
そう、このタイトルの偽物とは、ファイヤーシスターズの事である。
そして、この物語は彼女達が主人公になった『偽物とよばれた熱血正義姉妹の物語』 = 略して『偽物語』である。
独特の活字の言い回しも健在でわたしは十二分にこのほんの世界を楽しめた。これから下巻を読み始めることになるが、上巻でも一完結してる気がするので読後の印象も爽やかで良い。
阿良々木オールスターズ登場!
5点中4点
化物語の後日談であり、夏休みの出来事が描かれています。
第六話「かれんビー」ということで、今作のヒロインは阿良々木暦の
上の妹・阿良々木火憐ですが、”化”のヒロイン(忍を含む)も出ており、
2人の妹を合わせてオールスターズの登場といったところです。
各ヒロインが、”化”の時よりも活動的になっており、戦場ヶ原は
相変わらずコワイし、神原や千石、羽川は新たな一面を見せてくれるし、
八九寺はセクハラを受けまくっているし・・・と、”化”よりも
パワーアップした会話劇に、思わず笑ってしまいます。
ただし、余分なページが少なく、小気味の良いストーリー展開が
売りだった”化”に比べると、”偽”は冗長な流れに見えてしまいます。
ファンブック的な要素もある”偽”では、仕方のないことかもしれません。
とは言ってもさすがは西尾維新さん。十分に楽しませてくれますので、
”化”ファンの方にはお勧めの作品です。