スピルバーグ面目躍如。正しく、インディが帰ってきた。
5点中4点
19年ぶりのインディは、正しく、帰るべきところに帰ってきた。
「レイダース」「最後の聖戦」で見せた純活劇路線でくるのか、「魔宮の伝説」調のような一段ダークな色調なのか、あるいは全く別のテキストか。待ち侘びたファンとしては気になるところだが、ルーカス・スピルバーグコンビが選んだのは、純活劇路線。手堅く、正しい選択だろう。
映画の中においても、現実同様に時計の針を進めたのは正解。1930年代から50年代へ舞台が移り、必然的に敵役もナチスから旧ソ連へ。それだけで、新味が出ている。また、元々マッチョではないので、老いてもインディの味は損なわれていない。むしろ、年をとった分、従来にはない種のハラハラ感が帯びて、映画的には良しであった。
「レイダース」のヒロイン、マリオンを再登場させるなど、ノスタルジーをくすぐる趣向も忘れていない。インディの足を引っ張る相棒役には、若手俳優シャイア・ラブーフを起用し、老若のバランスも取っている。彼は、自信と危なっかしさを併せ持つ、戦後まもない米国そのものを象徴する役回りだが、やや印象が薄い。元来スピルバーグはこの年代の役者を活かすことに長けておらず、「愛嬌ある暴走男子」といった通り一遍の範疇に留まってしまった。が、まぁそれはご愛嬌。
物議を醸したのは、核実験シーン。特に私たち日本人にはセンシティブな問題ではある。ただ、かつてキャメロン監督が「トゥルーライズ」でやったような能天気さ(無神経とも言う)とはちょっと違うだろう。超自然的な事象に、強い畏敬の念を持つスピルバーグ。彼にとって核は、冷戦の象徴であると同時に、分をわきまえぬ人間の傲慢を示す象徴として、どうして登場させたいモチーフだったのだろう。とはいえ、やはりこのシーンは余計。センシティブすぎて、どうしても思考が映画から現実へ一瞬戻ってしまう。私たち一般ファンをして、評論家然に考えさせてしまうのだ。娯楽映画としては不要な要素だろう。
そういった点も加味して星4つ。シリーズファンなら間違いなく楽しめる、質の高い娯楽作品である。スピルバーグの面目躍如。
思った以上に伝わるもの
5点中3点
映画で体感すること、思った以上に伝わるもの、あるんですねぇ。
このシリーズは彼なしでは始まらない、終わらないことは分かるのですが、
やはり年齢的なもの、見ていてとても感じました。
アクションシーン、特に走るシーンなど見ていてこちらまで息切れしてしまう?
別の意味でハラハラしてしまいました。
また長い年月を経てから作った作品、最後の聖戦の時のショーン・コネリーのような
そんなポジションのハリソンフォードでもよかったのかな??
そんなつもりがあって失敗したのか、それともそんなつもりは毛頭なかったのか?
ただやっぱり最初に言ったように、彼なしでは、彼中心じゃないと始まらない、
そこに多少の無理を感じながら見た作品でした。