バカ同人映画
5点中3点
レイジウイルスは28日後からなのかも知れませんが、この設定、ほとんど映画に
活かされていない。
ただ隔離されたスコットランド関東地獄変の中でパンク暴徒化した世界に、
治療法を求めスネークが進入するもブラックホークダウン状態で作戦失敗、
仲間が捕虜となり、ゾンビ(元祖ドーンオブザデッド)よろしく生きたまま焼かれて
肉を食われるなど結構グロい。
こういう世界観なのか・・・と思っていたところ、なんとか仲間と脱出した先は
中世の白馬に騎士に案内された城のなかの奴隷闘技場で世界観ぶち壊し。
そういや、NY1997でもスネークがプロレスの殺し合いみたいなことしてたな、
なにがやりたいんだよ・・・と思っているうちに、また脱出すると
最新の高級車に乗ってカーチェイス。もう何がなんだかわかんねえ。
どっかで見たことあるなあこのカーチェイスと思ったら、ほとんどそのまんま
マッドマックス2だった。
とにかく場面転換ごとに世界観が変わってしまうのでまったく話に
のめり込めない。
キャラもパンク兄ちゃんとその彼女以外は主人公を含めて立っていない。
正直オチは、まったくもってどうでもいい映画。
カーペンターの「NY1997」と「マッドマックス2」への露骨なオマージュは
予備知識なくてもわかりましたが、結局ただの同人ファンムービーなのかと。
ただ、丘稜やカーチェイスのカメラアングルなどの空撮は、元の映画より
最新の撮影技法で撮られていることもありやたらかっこいいので映像面では
満足できました。
でもやはり脚本がなあ・・・
ろくでなし専用、痛快娯楽B級作品!
5点中4点
強い者が生き残るという単純明快な理論で、舞台は『MAD MAX 2』に。良識のある人が見たら、こういうのには目を顰めるのだろう。しかし、私のような「ろくでなし」は、こう思う。
「なんて素晴らしい世界なんだ!」と。
この作品は、ジョージ・A・ロメロ監督の『ゾンビ』を見て、「うほっ、いい世界! この世の天国を描いた映画だ」と感動する人向けに作られており、そう思えないまともな神経を持った善人にとってはまったく向かない。法も正義も道徳も、まったく意味をなさず、力こそが正義のなんでもありの世界が描かれる。
途中から中世の世界に入り(隔離した地域は機械文明の再生産が効かないから。あきらかにやりすぎで、日本で同じようなことが起きても、さすがに江戸時代の世界にはならない、と思いたい)、なんじゃこりゃと思わされるが、こういう世界観が好きな人には堪らない。また、リアル『28日後…』に似たパートが挟まるので無問題。このへん、流石はイギリス人監督だなと感嘆する。
ただ、一つ言うべきことがあるとしたら、いろんなエッセンスをぶち込み過ぎて、一向に世界観がまとまらない。中世の世界で殴り合いしている瞬間にも、ロンドンが『28日後…』になっているわけで、「ウィルスが蔓延しちゃった街はどうなってんだよ!?」という疑問がつきまとう。それに免疫がある奴が勝ち組といったって、そんなに大勢の人間に免疫があるのかよ、という突っ込みどころもw
ラストに向かうにつれて、強烈にカオスになる。落ちがどうなるのかまったく想像もつかない展開になり、頭の上に「?」マークがたくさん浮かぶ。さらには世界観が崩壊し、思わず笑いが漏れてくる。幾分、苦笑に近いのだけど(でも、最後でちょっと泣いた)。
思ったのだが、この監督はやってることが毎回同じなような気がする。『ドッグ・ソルジャー』といい『ディセント』といい、画面の構図やストーリーの構成がやけに似ている。だが、それがいい。クセなのかもしれないが、それがこの人の「味」ってやつなのだろう。そして、私はこういうろくでなし向けの映画が大好きなのだ。